大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

千葉地方裁判所 昭和55年(わ)1155号 判決

判決主文

被告会社を罰金五六〇万円に、被告人田中嘉寿子を懲役一〇月に、それぞれ処する。

被告人田中に対し、この裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予し、右猶予の期間中保護観察に付する。

罪となるべき事実の要旨

被告会社葵興業株式会社は、千葉市栄町一五番一三号に本店を置き、トルコ風呂の経営を営業目的とする資本金一〇〇万円の株式会社であり、被告人田中嘉寿子は、同会社の取締役としてその業務全般を統括していたものであるが、被告人田中は被告会社の業務に関し法人税を免れようと企て、入浴料等の収入の一部を除外して簿外預金を設定するなどの方法により所得を秘匿したうえ、昭和五二年一〇月一日から昭和五三年九月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が七、〇六三万七、四三六円であつたのにかかわらず、同年一一月二八日、同市新宿二丁目六番一号所在の所轄千葉東税務署において、同税務署長に対し、所得金額が七七七万五、九八九円でこれに対する法人税額が二二七万円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もつて不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額二、七四一万四、八〇〇円と右申告税額との差額二、五一四万四、八〇〇円を免れたものである。

適用した罰条

判示所為

法人税法一五九条一項、被告会社についてはさらに同法一六四条一項

刑種の選択

被告人田中について懲役刑

刑の執行猶予・保護観察

被告人田中について刑法二五条二項、二五条ノ二・一項後段

(裁判官 山之内一夫)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!